(PHP 4, PHP 5)
pack — データをバイナリ文字列にパックする
指定された引数を format に基づいて バイナリ文字列にパックします。
この関数のアイデアは Perl からのものであり、フォーマット指定用の コードは Perl と同様に動作します。しかし、中には存在しない書式コードもあります。 たとえば Perl の "u" は存在しません。
符号付及び符号無しの区別は関数 unpack() にのみ 影響を与えます。関数 pack() は符号付及び符号無しの フォーマットコードのどちらでも同じ結果となることに注意しましょう。
フォーマット文字列は、 フォーマットコードの後にオプションの反復指定用引数が続く形式と なっています。反復指定用引数として整数値、または入力データの最後まで 反復を意味する * のどちらかを指定することができます。 a, A, h, H の場合、 反復数はそのデータ引数が取得する文字の数を指定します。反復数が @ の場合、 次のデータを置く場所の絶対位置を表します。その他の場合、反復数は データ引数が使われる数を指定し、結果のバイナリ文字列にパックされます。
現在、実装されているものを以下に示します。
コード | 説明 |
---|---|
a | NUL で埋めた文字列 |
A | 空白で埋めた文字列 |
h | 十六進文字列、下位ニブルが先 |
H | 十六進文字列、上位ニブルが先 |
c | signed char |
C | unsigned char |
s | signed short (常に 16 ビット、マシンのバイトオーダー) |
S | unsigned short (常に 16 ビット、マシンのバイトオーダー) |
n | unsigned short (常に 16 ビット、ビッグエンディアンバイトオーダー) |
v | unsigned short (常に 16 ビット、リトルエンディアンバイトオーダー) |
i | signed integer (サイズおよびバイトオーダーはマシン依存) |
I | unsigned integer (サイズおよびバイトオーダーはマシン依存) |
l | signed long (常に 32 ビット、マシンのバイトオーダー) |
L | unsigned long (常に 32 ビット、マシンのバイトオーダー) |
N | unsigned long (常に 32 ビット、ビッグエンディアンバイトオーダー) |
V | unsigned long (常に 32 ビット、リトルエンディアンバイトオーダー) |
f | float (サイズおよび表現はマシン依存) |
d | double (サイズおよび表現はマシン依存) |
x | NUL バイト |
X | 1 バイト戻る |
@ | 絶対位置まで NUL で埋める |
バイナリ文字列を含むデータを返します。
例1 pack() の例
<?php
$binarydata = pack("nvc*", 0x1234, 0x5678, 65, 66);
?>
この結果のバイナリ文字列の長さは 6 バイト長で、バイト列 0x12, 0x34, 0x78, 0x56, 0x41, 0x42となります。
PHP は、integer 型の値を内部的に格納する際に サイズがマシン依存の符号付き値 (C の long 型) を使うことに注意しましょう。integer 型の範囲外の数値となる整数リテラルや演算結果は float として保持されます。この float 値を integer としてパックする際には まず最初に integer 型へのキャストを行います。 その結果、できあがるバイトパターンは期待通りにはならないかもしれません。
この問題にもっとも関連するのが、符号なしの数値で integer 型で表現できるものをパックする場合です。 integer 型のサイズが 32 ビットであるシステムでのキャスト結果は、 (実装で定義されている標準 C の符号なし型から符号付き型への変換に依存しますが) まるで integer が符号なし整数であるかのような同一のバイトパターンになることがよくあります。 integer 型のサイズが 64 ビットであるシステムでは、 たいていの場合は float の仮数部のサイズが足りず、 値の精度を損なわずに保持することができません。 ネイティブの 64 ビット C int 型を持つシステム (UNIX 系システムのほとんどは持っていません) では、上側の範囲の値で パック書式 I を使うための唯一の方法は、 希望する符号なし値と同じバイト表現になるような負の integer 値を作ることになります。